「肩がずっと重くてつらい……」
「首が痛くて集中できない」
そんな慢性的な首・肩こりに悩まされている方は非常に多いのではないでしょうか。
首・肩こりは現代人の国民病とも言われ、デスクワークやスマホの長時間使用によって、多くの人が日常的に痛みや不快感を抱えています。
しかし、正しいエクササイズを習慣化すれば、つらい首・肩こりは確実に改善できるのです。
この記事では、首・肩こりが起こる根本原因から、1日5分でできる効果的なエクササイズ、さらには仕事中にできる「ながらエクササイズ」まで、完全網羅してお伝えしていきます。
慢性的なこりから解放されて、快適な毎日を手に入れていきましょう!
首・肩こりが起こる原因とは?まずは痛みの正体を知ろう
首・肩こりを改善するには、まず「なぜこりが起こるのか」を理解することが重要です。
ここでは、首・肩こりのメカニズムと主な原因についてお話ししていきます。
肩甲骨の動きが悪くなると首と肩がこる理由
首・肩こりの大きな原因の一つが、肩甲骨の動きの悪さです。
肩甲骨は本来、腕を動かすたびに滑らかに動くべきものですが、長時間同じ姿勢でいると周囲の筋肉が硬くなり、肩甲骨の可動域が制限されてしまいます。
肩甲骨の動きが悪くなると、肩甲骨周りの筋肉(僧帽筋や肩甲挙筋など)が常に緊張した状態になります。
この緊張が続くことで筋肉内の血流が悪化し、老廃物が溜まってこりや痛みが発生するのです。
さらに、肩甲骨が正しい位置からズレると、首から肩にかけての筋肉にも余計な負担がかかります。
たとえば、肩甲骨が外側に開いて巻き肩になると、首を支える筋肉が引っ張られ続け、首こりの原因となるわけです。
また、肩甲骨周りには17個もの筋肉が複雑に絡み合っているため、一つの筋肉の動きが悪くなると連鎖的に他の筋肉にも影響が出ます。
ですから、肩甲骨を意識的に動かすエクササイズが、首・肩こり改善の鍵となるのです!
スマホ首・猫背による筋肉のアンバランス
現代人の首・肩こりを悪化させている最大の要因が、スマホ首と猫背です。
スマホやパソコンを見るとき、多くの人は頭を前に突き出した姿勢になります。
頭の重さは約5kgもあるため、前に出るほど首や肩への負担は指数関数的に増大するのです。
具体的には、頭が正しい位置から2.5cm前に出るだけで、首にかかる負担は約2倍になると言われています。
スマホを見るために頭を下に向けた姿勢では、首に20kg以上の負荷がかかることもあるのです。
この状態が続くと、首の後ろ側の筋肉(僧帽筋上部や肩甲挙筋)が過度に緊張し、慢性的なこりが生まれます。
一方で、首の前側や胸の筋肉(大胸筋)は縮んで硬くなり、筋肉のバランスが崩れてしまうわけです。
さらに、猫背になると肩甲骨が外側に開き、背中が丸まることで肩周りの筋肉が常に伸ばされた状態になります。
伸ばされ続けた筋肉は弱くなり、同時に疲労が蓄積してこりや痛みにつながるのです。
このように、スマホ首と猫背は首・肩こりの二大原因と言えます!
血行不良がこりにつながるメカニズム
首・肩こりの本質は、筋肉の血行不良にあります。
筋肉が緊張すると血管が圧迫され、血液の流れが悪くなります。
血流が滞ると、筋肉に必要な酸素や栄養が届きにくくなり、同時に疲労物質や痛み物質が溜まっていくのです。
特に首や肩の筋肉は細かい動作を支えるため、常に働いている状態です。
デスクワークで長時間同じ姿勢を保つと、これらの筋肉が休むことなく緊張し続け、血流がどんどん悪化していきます。
また、血行不良によって筋肉が硬くなると、さらに血管を圧迫するという悪循環に陥ります。
この悪循環が慢性的なこりを生み出すメカニズムなのです。
さらに、冷え性の人や運動不足の人は全身の血流が悪いため、首・肩こりも起こりやすくなります。
温めたり動かしたりすることで血流が改善されると、こりがスッと軽くなるのはこのためです。
ですから、エクササイズで筋肉を動かし血流を促進することが、こり改善の根本的な解決策となります!
ストレスや自律神経の乱れも肩こりを悪化させる
意外かもしれませんが、ストレスや自律神経の乱れも首・肩こりの大きな原因となります。
ストレスを感じると、体は無意識に筋肉を緊張させます。
特に首や肩の筋肉は、ストレス反応で真っ先に硬くなる部位なのです。
これは、人間が危険を感じたときに身を守るための本能的な反応で、首や肩に力を入れることで頭部を守ろうとするメカニズムが働くからです。
現代では物理的な危険は少ないものの、精神的なストレスでも同じ反応が起こるため、慢性的な緊張が続くとこりが悪化してしまいます。
また、自律神経のバランスが崩れると、交感神経が優位になり血管が収縮します。
その結果、血流が悪くなり筋肉への酸素供給が不足して、こりや痛みが生じやすくなるのです。
さらに、睡眠不足や不規則な生活も自律神経を乱し、首・肩こりを悪化させます。
夜遅くまでスマホを見ていると、ブルーライトの影響で睡眠の質が下がり、筋肉の回復も妨げられるわけです。
このように、首・肩こりは単なる筋肉の問題だけでなく、心と体全体の状態が関わっているため、総合的なアプローチが必要なのです!
首・肩こりを改善するためにほぐすべき筋肉と”エクササイズの原則”
ここからは、首・肩こり改善のために重点的にほぐすべき筋肉と、効果的なエクササイズの基本原則についてお話ししていきます。
ほぐすべき筋肉(僧帽筋・肩甲挙筋・胸鎖乳突筋・大胸筋など)
首・肩こりを改善するには、特定の筋肉を重点的にほぐすことが重要です。
まず最も重要なのが「僧帽筋」でしょう。
僧帽筋は首から背中にかけて広がる大きな筋肉で、特に上部(首と肩の付け根あたり)が硬くなりやすく、肩こりの主犯格と言えます。
次に「肩甲挙筋」は、首の後ろから肩甲骨につながる筋肉です。
頭を前に突き出す姿勢が続くと、この筋肉が過度に引っ張られて緊張し、首こりの原因となります。
また、「胸鎖乳突筋」は首の側面にある筋肉で、頭を支える重要な役割を果たしています。
スマホ首の状態では常に緊張しており、首の痛みや頭痛の原因にもなるのです。
さらに、「大胸筋」も忘れてはいけません。
猫背や巻き肩の人は胸の筋肉が縮んで硬くなっており、これが肩を前に引っ張って首・肩こりを悪化させます。
ですから、胸を開くストレッチも非常に重要なのです。
加えて、「斜角筋」という首の深部にある筋肉も、長時間のデスクワークで硬くなりやすく、首の動きを制限します。
これらの筋肉を意識的にほぐすことで、首・肩こりは確実に改善されていきます!
筋肉を緩める→動かす→姿勢リセットの流れが重要
首・肩こりを根本的に改善するには、正しい順序でエクササイズを行うことが大切です。
その流れは「筋肉を緩める→動かす→姿勢リセット」の3ステップです。
まず第一段階として、硬くなった筋肉をストレッチやマッサージでほぐします。
筋肉が硬いまま無理に動かすと、かえって痛めてしまう可能性があるため、最初に緩めることが重要なのです。
次に第二段階では、緩めた筋肉を実際に動かしていきます。
肩甲骨を回したり、首をゆっくり動かしたりすることで、血流が促進され可動域も広がります。
この「動かす」ステップが、こりの改善と再発防止に非常に効果的です。
そして第三段階として、正しい姿勢をリセットします。
いくら筋肉をほぐして動かしても、姿勢が悪いままではすぐにこりが戻ってしまうからです。
胸を張り、肩甲骨を正しい位置に戻し、頭を体の真上に乗せる意識を持ちましょう。
この3ステップを毎日繰り返すことで、筋肉の柔軟性が保たれ、正しい姿勢が習慣化していきます。
ただほぐすだけ、ただ動かすだけではなく、この流れを意識することが根本改善の鍵なのです!
痛みを悪化させないために注意したいポイント
首・肩こり改善のエクササイズには、いくつか注意すべきポイントがあります。
まず、「痛みを我慢してエクササイズしない」ことが最も重要です。
「痛い=効いている」と誤解している人もいますが、強い痛みは体が「これ以上やらないで」と警告しているサインです。
無理に続けると、筋肉や腱を傷めてしまう可能性があります。
また、「首を勢いよく回さない」ことも大切でしょう。
首の筋肉や靭帯は非常にデリケートなため、勢いをつけて回すと頸椎を傷める危険があります。
首のエクササイズは必ずゆっくりと、コントロールしながら行ってください。
さらに、「頭痛やめまいがある場合は無理をしない」ことも忘れてはいけません。
これらの症状がある場合、頸椎や神経に問題がある可能性もあるため、まずは医療機関を受診することをおすすめします。
加えて、「エクササイズ中は呼吸を止めない」ことも重要です。
呼吸を止めると筋肉が余計に緊張してしまい、効果が半減します。
自然な呼吸を続けながら、リラックスして行いましょう。
そして、「やりすぎない」ことも大切でしょう。
1回のエクササイズで長時間やるよりも、短時間でも毎日続けるほうが効果的です。
これらの注意点を守ることで、安全かつ効果的にこりを改善できます!
エクササイズが効かない人が陥りがちな落とし穴
「エクササイズをやっているのに首・肩こりが改善しない」という人には、共通した落とし穴があります。
まず最も多いのが、「エクササイズの時間だけ頑張って、日常の姿勢は放置している」パターンです。
1日5分エクササイズをしても、残りの時間ずっと悪い姿勢でいては効果が相殺されてしまいます。
日常の姿勢改善とセットで取り組むことが不可欠なのです。
次に、「同じ部位ばかりほぐしている」ケースも効果が出にくいでしょう。
たとえば肩だけストレッチして、胸や背中は放置していると筋肉のバランスが整いません。
前後左右、全体的にバランスよくほぐすことが重要です。
また、「強さや回数を増やせば効く」と勘違いしている人もいます。
エクササイズは強ければ良いというものではなく、適切な強度で継続することが大切です。
やりすぎは筋肉を疲労させ、かえってこりを悪化させることもあります。
さらに、「ストレッチだけで筋トレをしない」のも問題でしょう。
筋肉を緩めることは重要ですが、弱くなった筋肉を鍛えなければ正しい姿勢を維持できません。
ストレッチと筋トレの両方が必要なのです。
加えて、「数日やって効果がないと諦める」人も多いでしょう。
慢性的なこりは何年もかけて蓄積したものなので、改善にも時間がかかります。
最低でも2〜3週間は継続してみることが大切です。
これらの落とし穴に気をつけて、正しくエクササイズを続けていきましょう!
1日5分でできる!首・肩こり改善に効く基本エクササイズ
ここからは、実際に1日5分でできる効果的なエクササイズをご紹介していきます。
今日から実践できる簡単なものばかりなので、ぜひ取り入れてみてください!
首まわりのストレッチ(横・前・後屈の丁寧な伸ばし)
首のストレッチは、首・肩こり改善の基本中の基本です。
まず「首の横倒しストレッチ」から始めましょう。
椅子に座り、背筋を伸ばした状態で頭をゆっくり真横に倒します。
このとき、倒した側の手で軽く頭を押さえると、首の側面がより伸びます。
反対側の肩が上がらないように注意しながら、20〜30秒キープしてください。
次に「首の前屈ストレッチ」です。
両手を頭の後ろで組み、ゆっくりと頭を前に倒します。
首の後ろ側、特に僧帽筋上部がしっかり伸びる感覚を確認しましょう。
強く引っ張りすぎず、心地よい伸びを感じる程度でOKです。
そして「首の後屈ストレッチ」では、顎を軽く上げて天井を見上げます。
ただし、このストレッチは無理をすると頸椎を圧迫する可能性があるため、痛みがある人は控えめに行ってください。
さらに、「首の回旋ストレッチ」も効果的です。
ゆっくりと顔を左右に向け、首の可動域を広げていきます。
勢いをつけずに、コントロールしながら動かすことが重要でしょう。
これらのストレッチを左右それぞれ行い、首周り全体をまんべんなく伸ばしていきましょう!
肩甲骨はがしエクササイズ(前後回し・引き寄せ)
肩甲骨の動きを改善することは、首・肩こり解消の最重要ポイントです。
まず「肩甲骨の前後回し」から始めましょう。
両肩を耳に近づけるように上げ、そのまま後ろに回して下ろします。
肩甲骨が大きく動いている感覚を意識しながら、ゆっくり10回繰り返してください。
次に逆回転も同じように10回行います。
この動作によって、肩甲骨周りの17個の筋肉がまんべんなく動き、血流が一気に改善されるのです。
次に「肩甲骨引き寄せエクササイズ」です。
胸を張った状態で両肘を後ろに引き、肩甲骨を背骨に向かって寄せます。
このとき、胸が開き背中の筋肉がぎゅっと収縮する感覚があればOKです。
3秒キープして緩める動作を10回繰り返しましょう。
さらに、「肩甲骨の上下動」も効果的です。
両肩を耳に近づけるように上げ、そのままストンと力を抜いて下ろします。
この動作で僧帽筋の緊張がほぐれ、肩が軽くなる感覚を得られるはずです。
加えて、「肩甲骨の開閉運動」もおすすめでしょう。
両手を胸の前で組み、背中を丸めながら肩甲骨を外側に開きます。
次に胸を張りながら肩甲骨を内側に寄せる動作を繰り返すことで、肩甲骨の可動域が大きく広がります。
この肩甲骨はがしエクササイズを毎日続けることで、首・肩こりは劇的に改善されますよ!
胸を開くストレッチ(大胸筋リリース)
猫背や巻き肩による首・肩こりを改善するには、胸を開くストレッチが必須です。
なぜなら、縮んで硬くなった大胸筋が肩を前に引っ張り、首や肩の筋肉に余計な負担をかけているからです。
最も効果的なのが「壁ストレッチ」でしょう。
壁の角やドアの枠に片手を肩の高さでつき、体を反対方向にゆっくりひねります。
胸の筋肉が気持ちよく伸びる感覚を確認しながら、30秒キープしてください。
左右それぞれ行いましょう。
また、「背面手組みストレッチ」も手軽でおすすめです。
立った状態で両手を背中で組み、腕を下に引っ張りながら胸を前に突き出します。
肩甲骨が中央に寄り、胸が大きく開く感覚を味わってください。
さらに、「タオルストレッチ」も効果的です。
タオルの両端を持ち、腕を頭上から後ろに回すことで、胸と肩の前側がしっかり伸びます。
肩の硬い人は、タオルを持つ手の幅を広くすると楽に行えるでしょう。
加えて、「壁押しストレッチ」もおすすめです。
壁に両手をつき、体を前に倒しながら胸を壁に近づけることで、胸の筋肉全体が伸びます。
胸を開くことで自然と肩が後ろに引かれ、首への負担が減って首・肩こりが改善されていきます!
即効性が高い”タオルを使った”ストレッチ
タオル一枚あれば、即効性の高い首・肩こり改善ストレッチができます。
まず「タオル肩甲骨ストレッチ」をご紹介しましょう。
フェイスタオルの両端を持ち、腕を頭上に上げてから肘を曲げて首の後ろまで下ろします。
そのまま左右に軽く引っ張ることで、肩甲骨周りの筋肉がほぐれます。
10回程度繰り返してみてください。
次に「タオル首ストレッチ」です。
タオルを首の後ろにかけ、両端を前で持ちます。
タオルを斜め上に引っ張りながら顎を上げることで、首の前側がしっかり伸びるのです。
また、「タオル巻き肩改善ストレッチ」も効果的でしょう。
タオルを背中で持ち、片方の手を上から、もう片方の手を下から背中に回してタオルをつかみます。
上の手でタオルを引き上げることで、肩関節の可動域が広がり巻き肩が改善されます。
さらに、「タオル肩回しストレッチ」もおすすめです。
タオルの両端を肩幅より広く持ち、腕をまっすぐ伸ばしたまま頭上から後ろに大きく回します。
この動作は肩甲骨と胸の両方を同時にストレッチできるため、非常に効率的です。
加えて、疲れた首を休めるために「タオル枕リラクゼーション」も試してみてください。
バスタオルを固めに丸めて首の下に置き、仰向けに寝ることで首のカーブが自然に整います。
5〜10分リラックスするだけで、首の疲れがスッと取れますよ!
デスクワーカー向け|仕事中にできる”ながらエクササイズ”で慢性こりを撃退
デスクワークで長時間座っていると、どうしても首・肩こりが悪化します。
ここでは、仕事中にできる簡単なエクササイズをご紹介していきます!
椅子に座ったまま肩・首をゆるめる簡単動作
デスクワークの合間に、椅子に座ったままできるエクササイズを取り入れましょう。
まず「肩すくめリリース」が最も簡単です。
両肩を耳に近づけるように上げ、5秒キープしてからストンと力を抜いて下ろします。
この動作を5回繰り返すだけで、僧帽筋の緊張がほぐれ肩が軽くなります。
次に「首の横倒しストレッチ」を座ったまま行いましょう。
頭を真横にゆっくり倒し、反対側の肩が上がらないように注意します。
左右それぞれ20秒ずつ伸ばすことで、首の側面の緊張が和らぐのです。
また、「椅子座位での胸張りストレッチ」も効果的でしょう。
背もたれに寄りかからず、両手を背中で組んで胸を前に突き出します。
デスクワークで丸まった背中がリセットされ、呼吸も深くなります。
さらに、「座位肩甲骨回し」もおすすめです。
両手を肩に置き、肘で大きな円を描くように前後に回すことで、肩甲骨周りの血流が改善されます。
加えて、「首のゆっくり回旋」も取り入れてみてください。
ゆっくりと顔を左右に向け、首の可動域を確認します。
勢いをつけずに、コントロールしながら動かすことが重要です。
これらの動作はデスクを離れる必要がないため、こまめに取り入れやすいですよ!
1時間に1回やるべき「肩甲骨リセット動作」
デスクワークでは、1時間に1回は必ず肩甲骨をリセットする動作を行いましょう。
最もおすすめなのが「立ち上がって肩甲骨寄せ」です。
椅子から立ち上がり、両手を後ろで組んで胸を張ります。
肩甲骨を背骨に向かってぐっと寄せ、5秒キープして緩める動作を5回繰り返してください。
この動作だけで、座りっぱなしで固まった肩甲骨周りの筋肉がほぐれ、姿勢もリセットされます。
また、「壁を使った肩甲骨ストレッチ」も効果的です。
壁に両手をつき、体を前に倒しながら肩甲骨を外側に開きます。
そのまま10秒キープすることで、背中全体の筋肉が伸びるのです。
さらに、「肩甲骨の大きな回転運動」もおすすめでしょう。
立った状態で両肩を大きく前後に回し、肩甲骨の可動域をフルに使います。
前回し10回、後ろ回し10回を行うことで、肩甲骨周りの血流が一気に改善されます。
加えて、「バンザイストレッチ」も取り入れてみてください。
両手を頭上に伸ばし、そのまま左右に体を倒します。
脇腹から肩にかけての筋肉が伸び、リフレッシュ効果も抜群です。
1時間に1回、たった1分でできるこのリセット動作が、慢性的な首・肩こりを防ぐ鍵となります!
キーボード・マウスの位置を変えるだけで軽減する理由
意外かもしれませんが、キーボードとマウスの配置を変えるだけで首・肩こりが大幅に軽減されます。
なぜなら、これらの位置が悪いと肩や腕に余計な負担がかかり、筋肉が常に緊張状態になるからです。
まず、キーボードは体の正面に置き、肘が90度に曲がる位置に配置しましょう。
キーボードが遠すぎると腕を伸ばした状態で作業することになり、肩が前に引っ張られて巻き肩になります。
逆に近すぎると肘が窮屈になり、肩がすくんでしまうのです。
また、マウスはキーボードのすぐ横、手を自然に伸ばした位置に置くことが重要です。
マウスが遠いと肩を前に出す動作が続き、僧帽筋や肩甲骨周りの筋肉に大きな負担がかかります。
さらに、テンキーレスのキーボードを使うと、マウスを体の中心に近づけられるため肩への負担が減ります。
テンキーがあると、どうしてもマウスが体の右側(または左側)に離れてしまうからです。
加えて、マウスパッドにリストレスト(手首クッション)をつけることで、手首や腕の負担が軽減され肩のこりも和らぎます。
そして、キーボードの傾斜角度も重要でしょう。
手首が自然な角度になるよう調整することで、腕全体の緊張が減り肩への負担も軽くなるのです。
このように、デスク環境を少し見直すだけで首・肩こりは大きく改善されますよ!
スマホ首を防ぐ正しい視線の高さ
スマホやタブレットの使用は、現代人の首・肩こりを悪化させる最大の要因です。
スマホ首を防ぐには、画面を見る視線の高さが非常に重要になります。
理想的な位置は、スマホを目の高さまで持ち上げることです。
こうすることで、首が下を向かず自然な姿勢を保てます。
頭を下に向けると首への負担が20kg以上になることもあるため、視線の高さを変えるだけで首への負担は激減するのです。
また、スマホを見るときは肘を脇腹につけて安定させましょう。
腕を浮かせた状態だと肩に余計な負担がかかるため、体に近い位置で画面を見ることが大切です。
さらに、長時間スマホを見る場合は、スマホスタンドを使うことをおすすめします。
スタンドで画面を目の高さに固定すれば、両手が自由になり首への負担もゼロになります。
加えて、「20-20-20ルール」を実践してみてください。
これは、20分スマホを見たら20秒間、20フィート(約6m)先を見るという目と首の休憩法です。
このルールを守ることで、首の筋肉が固まるのを防げます。
そして、ベッドやソファで横になってスマホを見るのは避けましょう。
この姿勢は首や肩に非常に悪く、首・肩こりを一気に悪化させる原因となります。
スマホの使い方を少し意識するだけで、首・肩こりは確実に改善されますよ!
首・肩こりを悪化させないための姿勢・生活習慣改善のポイント
エクササイズだけでなく、日常の姿勢や生活習慣を見直すことも首・肩こり改善には不可欠です。
ここでは、具体的な改善ポイントをお伝えしていきます。
正しい座り方・立ち方・呼吸のコツ
正しい姿勢を身につけることが、首・肩こり予防の基本中の基本です。
まず座り方についてですが、椅子に深く腰掛け骨盤を立てることが重要でしょう。
背もたれに寄りかかって骨盤が後傾すると、自然と猫背になり首・肩に負担がかかります。
坐骨(お尻の骨)で座る意識を持ち、背筋を自然に伸ばしてください。
また、足裏全体が床につき、膝が90度に曲がる高さに椅子を調整しましょう。
足が浮いていると骨盤が不安定になり、上半身の姿勢も崩れてしまいます。
次に立ち方では、耳・肩・骨盤・膝・くるぶしが一直線上に並ぶことを意識してください。
壁に背中をつけて立ち、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとが壁につく姿勢が理想的です。
そして、意外と見落とされがちなのが呼吸です。
猫背になると肺が圧迫され、呼吸が浅くなります。
浅い呼吸は自律神経を乱し、筋肉の緊張を高めてこりを悪化させるのです。
ですから、意識的に深い呼吸を心がけましょう。
鼻から大きく息を吸い込み、お腹が膨らむ腹式呼吸を行うことで、全身の筋肉がリラックスします。
さらに、歩くときも視線を前方に向け、胸を張って歩くことが大切です。
下を向いて歩くと自然と猫背になり、首・肩こりが悪化してしまいます。
これらの基本姿勢を日頃から意識することで、首・肩こりは確実に改善されていきますよ!
寝具・枕が肩こりに与える影響
睡眠中の姿勢も、首・肩こりに大きく影響します。
特に枕の高さと硬さは非常に重要です。
枕が高すぎると首が前に曲がりすぎてしまい、朝起きたときに首が痛い原因となります。
逆に低すぎると頭が後ろに反り、これもまた首への負担になるのです。
理想的な枕の高さは、仰向けに寝たときに首の自然なカーブが保たれる高さです。
具体的には、立っているときと同じように、耳・肩・骨盤が一直線になる位置でしょう。
また、枕の硬さも重要で、柔らかすぎると頭が沈みすぎて首への支えが不足します。
適度な硬さがあり、頭をしっかり支えてくれる枕を選びましょう。
さらに、横向きで寝る人は、肩幅に合わせてやや高めの枕が必要です。
横向き寝では、頭から首、背骨が一直線になることが理想的だからです。
マットレスの硬さも見落とせません。
柔らかすぎるマットレスは体が沈みすぎて姿勢が崩れ、硬すぎると体圧が分散されず肩や腰に負担がかかります。
適度な硬さで体を均等に支えるマットレスを選んでください。
加えて、寝る前のスマホ使用は避けましょう。
ベッドでスマホを見ると首に大きな負担がかかるだけでなく、ブルーライトで睡眠の質も下がります。
睡眠の質が悪いと筋肉の回復も妨げられ、首・肩こりが慢性化してしまうのです。
寝具を見直すだけで、朝起きたときの首・肩のスッキリ感が大きく変わりますよ!
筋トレ(肩まわり・背中)が併用すると効果が倍増する理由
ストレッチで筋肉を緩めることは重要ですが、弱くなった筋肉を鍛える筋トレも併用することで効果が倍増します。
なぜなら、首・肩こりの原因の一つは、姿勢を支える筋肉が弱くなっていることだからです。
特に重要なのが、肩甲骨周りと背中の筋肉を鍛えることでしょう。
これらの筋肉が強くなると、自然と正しい姿勢を保ちやすくなり、首・肩への負担が減ります。
具体的には、「ローイング動作」が効果的です。
ペットボトルや軽いダンベルを持ち、肘を後ろに引く動作を繰り返すことで、肩甲骨を寄せる筋肉が鍛えられます。
この動作は猫背や巻き肩の改善に非常に有効なのです。
また、「バックエクステンション」も背筋強化におすすめでしょう。
うつ伏せになり、上体をゆっくり持ち上げることで背中全体の筋肉が鍛えられます。
さらに、「プランク」で体幹を強化することも重要です。
体幹が安定すると、上半身の姿勢も安定し首・肩への負担が軽減されます。
加えて、「肩甲骨プッシュアップ」という種目もあります。
腕立て伏せの姿勢で、肘を曲げずに肩甲骨だけを動かすことで、肩甲骨周りの筋肉をピンポイントで鍛えられるのです。
そして、「壁押し肩甲骨寄せ」も手軽でおすすめでしょう。
壁に両手をつき、肩甲骨を寄せながら壁を押す動作を繰り返すだけで、肩甲骨周りの筋肉が強化されます。
ストレッチと筋トレを組み合わせることで、首・肩こりの根本改善が実現できますよ!
冷え・運動不足・ストレスは肩こりを長期化させる
首・肩こりを慢性化させる要因として、冷え・運動不足・ストレスの3つが挙げられます。
まず冷えについてですが、体が冷えると血管が収縮し血流が悪化します。
血流が悪くなると筋肉に酸素や栄養が届きにくくなり、疲労物質も溜まりやすくなるため、こりが悪化するのです。
特に冬場やエアコンの効いた部屋では、首や肩が冷えやすいため注意が必要でしょう。
ストールやカーディガンで首・肩を温めたり、入浴で全身を温めたりすることが効果的です。
次に運動不足ですが、体を動かさないと筋肉が硬くなり血流も悪化します。
デスクワーク中心の生活では、意識的に運動する時間を作ることが重要です。
ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなど、何でもよいので体を動かす習慣をつけましょう。
そしてストレスは、自律神経のバランスを崩し筋肉を緊張させます。
ストレスが多い人ほど首・肩こりがひどくなる傾向があるのは、このためです。
ストレス対策としては、深呼吸や瞑想、好きな音楽を聴く、趣味の時間を持つなど、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。
また、十分な睡眠を取ることも自律神経を整えるために非常に重要です。
さらに、栄養バランスの取れた食事も忘れてはいけません。
ビタミンB群やマグネシウムは筋肉の疲労回復に必要な栄養素なので、積極的に摂取してください。
このように、エクササイズだけでなく生活習慣全体を見直すことで、首・肩こりは確実に改善されていきます!
改善しない場合に考えるべき病気・専門家への相談タイミング
エクササイズや生活習慣の改善を続けても首・肩こりが改善しない場合、別の原因が隠れている可能性があります。
ここでは、注意すべき病気や専門家に相談すべきタイミングについてお話ししていきます。
末梢神経の問題(しびれ・痛み)
首・肩こりに加えて、腕や手にしびれや痛みがある場合は、末梢神経の問題を疑う必要があります。
代表的なのが「頸椎椎間板ヘルニア」です。
首の骨(頸椎)の間にあるクッション(椎間板)が飛び出して神経を圧迫することで、首の痛みだけでなく腕や手のしびれ、力が入りにくいといった症状が現れます。
また、「頸椎症」も中高年に多い疾患でしょう。
加齢により頸椎が変形し、神経が圧迫されることで首・肩の痛みやしびれが生じます。
さらに、「胸郭出口症候群」という病気もあります。
これは、首から腕に向かう神経や血管が、鎖骨周辺で圧迫されることで起こる疾患です。
なで肩の女性や、腕を上げる動作が多い人に発症しやすいと言われています。
こうした神経の問題がある場合、セルフケアだけでは改善が難しいため、早めに整形外科を受診することが重要です。
特に、しびれが徐々に強くなる、力が入らなくなる、排尿障害があるといった症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
神経の圧迫が長期間続くと、回復が困難になる可能性があるからです。
内科的な原因が隠れている場合
首・肩こりの背後に、内科的な病気が隠れているケースもあります。
たとえば、「狭心症」や「心筋梗塞」といった心臓の病気でも、左肩や首に痛みが現れることがあります。
特に、胸の圧迫感や息切れを伴う肩の痛みがある場合は、すぐに循環器科を受診しましょう。
また、「高血圧」も肩こりの原因となることがあります。
血圧が高いと血管が緊張し、筋肉への血流が悪化するためです。
さらに、「甲状腺機能低下症」では、全身の代謝が落ちて筋肉が硬くなり、肩こりや倦怠感が現れます。
原因不明の疲労感や体重増加、冷えなどを伴う場合は、内科で甲状腺の検査を受けることをおすすめします。
加えて、「更年期障害」でも自律神経の乱れから肩こりがひどくなることがあります。
女性でほてりやイライラなどの症状がある場合は、婦人科に相談してみてください。
そして、「うつ病」や「自律神経失調症」など、精神的な問題でも首・肩こりが慢性化することがあります。
睡眠障害や気分の落ち込みがある場合は、心療内科の受診も検討しましょう。
このように、首・肩こりは単なる筋肉の問題ではない可能性もあるため、気になる症状があれば早めに専門家に相談することが大切です。
整体・整形外科・理学療法士などの選び方
首・肩こりで専門家の助けを借りたいとき、どこに行けばよいか迷う人も多いでしょう。
まず、しびれや強い痛みがある場合は「整形外科」を受診してください。
整形外科では、レントゲンやMRIで骨や神経の状態を詳しく調べられます。
椎間板ヘルニアや頸椎症などの診断を受け、必要に応じて薬物療法や注射、理学療法の処方を受けられるのです。
次に「理学療法士」は、医師の指示のもとでリハビリを行う専門家です。
整形外科で理学療法を処方されると、理学療法士による運動指導やマッサージ、電気治療などを受けられます。
科学的根拠に基づいた治療を受けたい場合は、理学療法士がいる医療機関を選ぶとよいでしょう。
また、「整体」や「カイロプラクティック」は、骨格や筋肉のバランスを整える施術を行います。
医療行為ではないため保険は適用されませんが、即効性を感じる人も多いでしょう。
ただし、施術者の技術にばらつきがあるため、口コミや評判をよく調べて信頼できる施術者を選ぶことが重要です。
さらに、「鍼灸」も首・肩こりに効果的とされています。
鍼やお灸で筋肉の緊張をほぐし、血流を改善する治療法です。
国家資格を持つ鍼灸師が施術するため、安全性も高いでしょう。
加えて、「マッサージ」は筋肉をほぐして血流を改善する効果があります。
あん摩マッサージ指圧師という国家資格を持つ人の施術を受けることをおすすめします。
選び方のポイントとしては、まず症状が重い場合や原因がわからない場合は、整形外科で診断を受けることが先決です。
その上で、慢性的なこりの改善には整体や鍼灸、マッサージなどを併用するとよいでしょう。
また、どの施術を受ける場合も、施術者とのコミュニケーションが大切です。
自分の症状をしっかり伝え、納得できる説明をしてくれる施術者を選んでください。
そして、1回の施術で劇的に改善することは稀なので、継続して通うことが重要です。
ただし、何回通っても改善が見られない場合は、別の原因を疑い他の専門家にセカンドオピニオンを求めることも検討しましょう。
このように、自分の症状や目的に合わせて適切な専門家を選ぶことが、首・肩こり改善への近道となります!
まとめ
首・肩こりは、肩甲骨の動きの悪さ、スマホ首や猫背による筋肉のアンバランス、血行不良、ストレスなどさまざまな要因で起こります。
改善には、硬くなった筋肉をほぐすストレッチと、弱くなった筋肉を鍛える筋トレの両方が必要です。
1日たった5分のエクササイズでも、毎日続けることで確実に効果が現れます。
首のストレッチ、肩甲骨はがし、胸を開くストレッチなど、基本のエクササイズを習慣化しましょう。
また、デスクワーク中のこまめな休憩、正しい姿勢、寝具の見直し、冷え対策など、生活習慣全体を改善することも重要です。
エクササイズと生活習慣改善を組み合わせることで、首・肩こりは根本から改善されていきます。
ただし、しびれや強い痛みがある場合、改善が見られない場合は、専門家に相談することも大切です。
早めの対処が、慢性化を防ぐ鍵となります。
今日から「首・肩こり改善習慣」を始めて、つらい痛みから解放された快適な毎日を手に入れてみてください!
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